カテゴリー別アーカイブ: 課金対応

PayPal Here, Coiney, Square, 楽天スマートペイ まとめ

これまで敷居が高かったクレジットカード決済の導入が、
スマートフォンのイヤホンジャックに差し込んで決済をするタイプの決済サービスがたくさん登場し、
様相が変わりました。
展示会や、フリーマーケットなどでも見かけるようになり、一定の認知がされてきつつあります。

Visaによって磁気ストライプ型のクレジットカードはなくし、ICに統一するという流れから、
各社対応が始まっているのでまとめてみました。

PayPal Here
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もっとも普及しているスマホ決済。

磁気ストライプからICへの対応が遅れて、
現在、PayPal Hereのアカウント開設を停止させていただいております。
新規の受付を中止しています。

●専用カードリーダー:オープン価格
●月額利用料:無料
●決済手数料:3.24%
●入金サイクル:毎週火曜日に自動引落しされ、ご登録の銀行口座への振込みされます。振込みまで最短3営業日です。
●対応ブランド:VISA、MasterCard、AMERICAN EXPRESS

Coiney
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日本発のサービスで見た目のかわいらしさもあります。
とくに病院での支払に使ってもらえることを狙っているようです。
コイニー、2015年秋よりICカード対応端末 「Coiney ターミナル」をリリース

POSシステムとの連携、「ユビレジ」などのレジアプリや、
「クラウド会計ソフトfreee」といった会計ソフトとも連携しており、
集計作業や記帳といったほかの業務の効率化にもつながるサービスです。

●専用カードリーダー:4,980円
●月額利用料:無料
●決済手数料:3.24%
●入金サイクル:末日締め、翌月20日
●対応ブランド:VISA、MasterCard、JCB、AMERICAN EXPRESS、ダイナース、DISCOVER
■支払い回数:1回・2回・リボ払い

★サインレス設定:10,000円以下の決済の場合、サインをスキップする決済を設定
★直接入力:カード読み取りを3回失敗した際、カード番号を直接入力することで決済が可能
★対応プリンター:多数

Square
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ICクレジットカードに対応する新しいカードリーダーの提供が始まっています。
小型で安心なクレジットカードリーダー。
Coineyにくらべてサイトは分かりづらいですが、よくみると機能は充実しています。

無料のPOSレジアプリがあり、カードや現金での売り上げを一括管理でき、
従業員のアクセス管理や、レシートの発行 (メール/SMSによる送信、紙レシートの印刷)
売上レポートのダウンロードまたは印刷、リアルタイムでの在庫管理に利用できます。

freee, AirRegiとの連携

●専用カードリーダー:19,800円(キャッシュバックキャンペーンあり)
●月額利用料:無料
●決済手数料:3.25%
●入金サイクル:三井住友銀行またはみずほ銀行の口座をご登録の場合、
        23 時 59 分までに受付分の売上金額は、翌営業日
        その他の銀行をご利用の場合、通常は週 1 回の入金
●対応ブランド:VISA、MasterCard、 American Express
■支払い回数:

楽天スマートペイ
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POSシステムとの連携、「ユビレジ」などのレジアプリ

●専用カードリーダー:9,800円(キャッシュバックキャンペーンあり)
●月額利用料:無料
●決済手数料:3.24%
●入金サイクル:365日翌日入金、楽天銀行以外は振込指示の翌営業日(210円)
●対応ブランド:VISA、MasterCard、JCB、AMERICAN EXPRESS、ダイナース、DISCOVER
■支払い回数:

ソフトバンクペイメントも年明けにはスマホ決済サービスを開始するそうなので、
ますますサービス競争が激化して、良いものが出てきそうです。

JCB 「クレジットカードに関する総合調査」

JCBが全国の一般消費者3,500名を対象に「クレジットカードに関する総合調査」を行い、
2013年度版として発表した資料があります。
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「クレジットカードに関する総合調査」とは、
クレジットカードの保有および利用の実態について、
2000年以降、JCBが毎年実施しているインターネットによるアンケート調査です。
調査対象は全国の一般消費者3,500人(20代から60代の男女)で、JCBカードの保有有無は問いません。

■クレジットカード保有率は87%。平均保有枚数は3.3枚
年代別に見ると、20代の保有率は男性72.2%、女性77.2%といずれも低い
男女別では、すべての年代で女性の保有率は男性を上回る。
地域別では、東海圏の保有率が89.5%と最も高い。
平均保有枚数、平均携帯枚数ともに50代・60代が最も高い
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20代、30代の男女よりも50代、60代の方がカードを保有し、消費金額も大きい。

■利用が多いクレジットカード上位2枚までは、利用頻度・金額ともに微増
1番多く利用しているクレジットカードは、1ヶ月あたり平均5.5回、5.0万円利用

■「ポイント・マイル」や「入会費・年会費の安さ」など利得性を重視
理由の1番は、「ポイントやマイルが貯めやすいから」が55%で最も高く、
消費者の「ポイント・マイル」への関心の高さがうかがえる。
理由の2番は、「入会費・年会費が他社と比較して安いから(無料含む)」

■ 「携帯電話」、「ガス料金」、「電気料金」など、毎月発生する支払いでのカード利用が増加
「オンラインショッピング」や「携帯電話」「スーパーマーケット」が多い。
「携帯電話」「ガス料金」「電気料金」や「プロバイダー料金」等の、
毎月発生する支払いでのカード利用が増加。

【支払いの際のクレジットカード利用割合について】
クレジットカード保有者の5割以上が
「オンラインショッピング(インターネット通販)」 をクレジットカードで支払っている。
支払いに占めるクレジットカード利用者の割合も8割を超える
世帯あたりの月平均生活費は18.8万円。うち平均5.5万円がクレジットカードで支払われている。

また、
クレジットカード保有者の月平均生活費は19.5万円、
クレジットカード非保有者の月平均生活費は14.7万円という結果からも、
クレジットカードの保有状況と、世帯あたりの月平均生活費には、相関関係があると考えられます。

若い人向けだけではなく、
50代、60代の方向けのサービスにクレジットカードは欠かせず、
まだまだカード払いとネットを活用したサービスが拡大する余地があるように思いました。

非現金支払いによって、価格の決定力が高まったケース

現金払いと、カード払い等との負担感を比較(NHK)」で示した通り、
カード払いなどの非現金払いには、目には見えない購入者の心理的な負担を取り除く効果があります。
今回は、非現金支払いによって、価格の決定力が高まったケースについてご紹介します。
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マサチューセッツ工科大学の研究チームが、
ETCを使っている運転手と、現金でお金を払っている運転手とに「道路料金がいくらか?」
を聞くという調査を実施しました。

図5
結果はETCを使用している運転手は、
現金払いの運転手さんよりも道路料金を知らない比率が高い。
また、ETCが無かったときに比べると、実は道路料金というのは20%〜40%高くなっており、
図8
大きな反対が起こらなかったことからも、
料金を支払う人の負担感を取り除くことで、
がわからないうちに値上げに成功していたということも明らかになりました。

非現金支払いにしたことで、サービス提供側の価格の決定権が高まったともいえ、
支払われる対価よりも、得られる効果(速度を出せる、速く目的地に到着、渋滞のイライラから開放など)
に意識が向けられがちであることがわかります。

図3

現金以外での支払いは、金額への関心が薄れ、得られる効果に意識が向くため、
欲しかったり良いと思うとつい使いすぎてしまうということと、
価格の決定力を高めることに成功したケースです。